大会テーマ:
ブロードバンド時代のダイレクトマーケティング

9月7日(日)、学習院大学におきまして、第二回全国研究発表大会が開催されました。大会には、160名ほどの方にご参加いただき、目白の森のなかで盛会のうちに終えることができました。

大会当日は、10時より田島義博会長による会長挨拶が行われました。田島会長は、情報化やグローバル化が一層深耕し、日本経済の景気も底を脱しつつある状況のなかで、マーケティングに全く新しい機能と役割が求められている。われわれが情報化社会のマーケティングの第一線に立っているという思いで今後ともお互いに研鑽を積んでいきたいとお話されました。

10時15分からは 東京大学大学院教授・伊藤 元重先生より「情報化社会と流通イノベーション」というテーマでご講演いただきました。伊藤先生からは、情報技術の発達により、さまざまな業種、業態の機能に分離、変化が起こりつつある。その変化に伴い、流通業全体がマスから個のビジネスへと変わりつつあることを事例を用いてご紹介くださいました。また、他業態の機能変化はダイレクトマーケティングにも大きな影響を与えるだろうとお話されました。

理事会を兼ねた昼食休憩をはさんで、午後12時50分からはヤフー(株)代表取締役社長 井上雅博先生より「インターネットビジネスとYahoo!JAPAN~ブロードバンド時代を迎えて~」というテーマで特別講演をいただきました。井上社長より、インターネットの現状や、ナローバンド時代からブローバンド時代に変化し、どのような環境変化が起きているか。また、その変化に伴い、Yahoo!JAPANがどのようなサービスを提供できるかなど、大変詳しくお話をいただきました。

その後、統一論題と自由論題計6グループによるの学会員による研究発表が行われました。

統一論題では、筑波大学大学院 鈴木 伸彦氏、筑波大学 香田 正人氏による「携帯端末を用いたオンラインショッピングの特性」。続いて、明治学院大学大学院 吉田 絵里香氏、宮下 雄治氏、梅澤 紘介氏による「通販による消費者行動ー利用媒体の変容とその影響要因ー」の2つの発表が行われました。

自由論題では、消費者行動研究部会発表として上智大学 田中 利見氏、山梨大学 近藤 恵氏、上智大学大学院 花尾 由香里氏、(株)フジサンケイリビングサービス 廣瀬 雅人氏による「団塊世代の生活意識と消費行動」。続いて、(株)イー・ロジット 角井 亮一氏による「小口高回転物流構築の注意点」。金融部会発表として(株)オプト 海老根 智仁氏、同小川 朋子氏による「クレジットカード保有ユーザーの属性分析ークレジットカードポータルサイト「CARDGINZA」からのアンケート調査結果」。同志社女子大学 中島 純一氏による「メディア別にみた通信販売利用の実態とその変遷」の4つの発表が行われました。

研究発表終了後は、第二回の定期総会が行われ、平成14年度決算・平成15年度予算についての承認、会則変更、役員選出などが行われ、総会の最後では今年度初めてとなる学会賞の授賞式が行われました。記念すべき第一回の学会賞には、審査員による推挙によって選ばれる特別賞として上智大学 田中 利見先生、ウィトンアクトン 代表取締役 ルディー 和子先生の2名の方が受賞されました。また、次回大会開催校(2004年9月予定)である上智大学へ引継ぎをもって閉会となりました。

その後場所を移して行われた懇親会では、70名以上の方が参加されました。