設立趣意書

ここ数年、わが国においては顧客に直接、販売およびアプローチを行うダイレクトマーケティングの重要性が高まっている。

その牽引役ともなった通信販売市場は2兆円を超える市場規模となり、顧客の支持を集めているが、インターネットの発展により今後おおきな発展が予想されている。さらに、産地直送、あるいは企業間通販(B to B)といったように、通販のかたちは日々変化しつづけている。

一方、顧客に対する販売促進手法として、マス・マーケティングの効果の限界からひとりひとりの顧客の状況に応じて働きかけを行ういわゆるワン・トゥー・ワン・マーケティングの導入も一般的になってきている。

以上のようにボーダレス化が進むなかで、日本の企業活動におけるダイレクトマーケティングの重要性は極めて高いものがある。しかし、将来的によりレベルアップを図っていくためには、企業活動と理論的研究の融合をすすめていくことが求められる。

そのためには「日本ダイレクトマーケティング学会」を設立し、学識経験者、実務者のネットワークを形成することが必要であると考えられる。また、ダイレクトマーケティングの特性に応じて広告、法律、物流、情報技術等広い分野の方々の参加をよびかける必要がある。

以上のような趣旨を御理解いただき、学会への参加をお願いする次第である。

2001年5月25日
発起人代表  田島 義博