大会テーマ:
ダイレクトマーケティング・イノベーション―ビジネスデザインの構築に向けて―

2008年6月21日(土)、東洋学園大学 本郷キャンパスにおいて、日本ダイレクトマーケティング学会主催による第7回全国研究発表大会が開催されました。 約180名の方にご参加いただき、盛会のうちに終えることができました。

午前の部は、二会場に分かれての研究発表から始まりました。

第一会場では、早稲田大学大学院商学研究科 森 一惠氏による「競争力貢献するコールセンター活用―コールセンターサービス品質の現状考察と提案―」、続いて(株)オプト 佐瀬和久氏による「Cookie(クッキー)データを活用した次世代ダイレクトマーケティング」、最後に(株)電通 椎名昌彦氏が「『ブランド×ダイレクト』統合の視点」について発表しました。

第二会場では、S&RM部会・金融部会・消費者部会・関西部会による部会紹介に続き、(株)電通ワンダーマン 森 慎太郎氏による「顧客との関係性構築によるサービスの役割と課題―サービス&リレーションシップ・マーケティング研究部会の研究活動要約―」、最後に中村洋心事務所 中村洋心氏による「なぜクリエーターは法規制をクリアできないか―ダイレクトマーケティング・クリエイティブ発想法序章―」について発表がありました。

午後は、田中会長の挨拶の後、基調講演がありました。基調講演は、早稲田大学ビジネススクール教授、ボストン コンサルティング グループ シニア・アドバイザー 内田 和成氏に、「異業種格闘技の時代」についてご講演いただきました。内田氏は、昔は業界というものがあり、同じ業界の競争相手と同じルールで戦ってきたが、最近は、異なる事業構造を持つ企業が異なるルールで、同じ顧客・市場を奪い合っていると指摘し、様々な具体例を交えながら、今の時代での勝ち残るための戦い方を解説していただきました。

続いてのパネルディスカッションでは、「真の顧客満足を提供できるビジネス・デザインとは?」をテーマとして、パネリストに、高島宏平氏(オイシックス(株))、福田桂子氏((株)新生銀行)、奥井俊史氏(ハーレーダビッドソン ジャパン(株))、平内 優氏((株)ユニクロ)をお迎えしました。ルディー和子氏(ウィトンアクトン社、早稲田大学大学院客員教授)の司会のもと、「CRMはなぜ失敗するのか?」「顧客の継続化を図る上で、一番大切なことと障害になることは何か?」「顧客とダイレクトにコミュニケーションを取る上での課題は?」などについて様々な意見が交わされました。

パネルディスカッション終了後の会員総会では、副会長の交代が承認されました。副会長は、品川惠保氏((株)ユーキャン)の後任として、石川博康氏((株)ディノス)が就任されました。

今年度の学会賞は、残念ながら該当論文なしという結果になりました。

最後に、次回開催校へ引継ぎ、第7回大会は幕を閉じました。来年度は、 2009年7月に、青山学院大学にて開催する予定です。