大会テーマ:
マルチチャネル時代における経営戦略

2005年7月2日(土)、宝塚造形芸術大学におきまして、第四回全国研究発表大会が開催されました。 大会には、120名ほどの方にご参加いただき、盛会のうちに終えることができました。

午前の部は、田島会長の挨拶から始まり、基調講演には㈱ファンケル 名誉会長 池森賢二氏に「心の経営~相手を思いやる優しい心の先に売上がある~」をテーマにご講演いただきました。

午後の部では、大会初の試みであるパネルディスカッションを行いました。「チャネルは統合できるか?~マルチチャネル時代に顕在化する問題点~」をテーマとし、ルディー和子氏(ウィトンアクトン社)の司会のもと、大橋茂氏(住友商事㈱ 理事・メディア事業本部長)、中山茂氏((株)千趣会 デジタルメディア部Webマーケティングチームマネージャー)、秋山隆平氏(㈱電通関西支社 インタラクティブ・コミニュケーション局局長)、菅原正博氏(宝塚造形芸術大学教授)が活発な議論を繰り広げました。

続いて三会場に分かれ、 学会員による研究発表が行われました。

第一会場では、(株)イー・ロジット 角井亮一氏による「ブロードバンド時代のロジスティクス戦略~個体管理商品の通販事例を考察する~」、 続いて、東京工業大学大学院 松原陽子氏らによる「高齢者を対象とした投資信託電子商取引サイトの使いやすさの研究」、 最後に宝塚造形芸術大学 菅原正博氏による「通信販売企業のマルチチャネル戦略システム研究(1)~MD(マーチャンダイジング゙)側面を中心にして 戦略統合システム編~」の研究発表が 行われました。

第二会場では、大阪夕陽丘学園短期大学 宮武恵子氏による「通信販売企業のマルチチャネル戦略システム研究(1)~MD(マーチャンダイジング)側面を中心にして 感性評価編~」、 筑波大学大学院 高畠泰斗氏による「顧客セグメンテーションの再考」、最後に㈱マーケティング・エクセレンス 戸谷圭子氏による 「金融における取り扱いサービス・チャネルの多様化と顧客経験」との研究発表が行われました。

第三会場では、筑波大学大学院 上平安紘氏による「ダイレクトメール・プロモーションが美容室の顧客に与える効果に対する研究」、東京理科大学 大驛潤氏による「イギリス小売業のビジネスモデル:SCMとリレーションシップ・マーケティング」、最後に早稲田大学大学院 大瀬良伸氏らによる 「顧客の声と顧客ロイヤリティとの関係について(文書マイニングの適用を含めて)」との研究発表が行われました。

研究発表終了後の第四回の定期総会では、役員の変更が決議されました。学会設立当初から会長を務めた田島義博氏から田中利見新会長(上智大学)へとバトンが渡され、田島義博氏は名誉会長に就任しました。新副会長には、田中新会長より香田正人氏(筑波大学教授)の推薦があり、承認されました。また、研究部会に新しく「法務研究部会」の設立が決定しました。今後は現在の5部会に加え、計6部会が活動していくこととなります。

総会の最後には今年度で三回目となる学会賞の授賞式を行いました。学術賞、特別賞の受賞はありませんでしたが、奨励賞には、ダイレクトマーケティングに関する理論的・実施的知識や技法が体系的に整理されており、この分野における研究や教育への貢献が期待される文献として、中澤 功氏『体系 ダイレクトマーケティング基本理論と実践技術』が受賞しました。

また、次回大会開催校(2005年6月10日予定)である東洋大学へ引継ぎをもって閉会となりました。 その後場所を移して行われた懇親会では、70名以上の方が参加されました。