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FEATURED NEWS

2021年5月20日 開催レポート(法務研究部会)

「期間限定広告」の不当性に係る試考 <発表者> 矢野 誠二氏(広告リスク研究所) ・概要 期間限定販売の広告では、値引きの幅を示すために用いる比較対照価格が不当な価格である場合等は有利誤認表示とみなされる。さらに、有利な条件が適用される期間表示が実態と異なることで、当該取引が著しく有利と消費者を誤認させる場合も不当表示とみなされ、措置命令も少なからず発出されている。 前者の価格の不当性については、ガイドライン等で判断基準が示されているが、後者の期間表示の不当性については、セール期間の延長やセールの繰り返しについて、不当性を判断する指標が示されていない。 そこで、本発表では、セール期間を延長したり、短期間で繰返したりする過程で、不当な比較対照価格による二重価格表示の状態に陥ることがあることに着目し、その視点から、セール期間に関する表示が不当表示となる期間延長や繰返しの要件について検討した。 期間限定価格には、“過去の販売価格を比較対照価格とした二重価格表示”と“将来の価格を比較対照価格とする二重価格表示”の二つの要素が含まれる。 過去の販売価格を比較対照価格として期間限定値引きをする場合、セール再開時に「通常価格」が適正な比較対照価格としての要件を満たしていなければならない。なお、限定販売の期間が明示されていれば、期間中に要件を満たさなくなることは差し支えない。 セールを繰り返す場合も、セール再開時に表示する「通常価格」が適正な比較対照価格としての要件を満たすように休止期間(通常価格での販売期間)を設定する必要がある。具体的な措置としては、限定期間終了後、常に、直前の限定期間を上回る日数だけ「通常価格」による販売を行うことがある。 期間限定価格を将来の販売価格を比較対照価格とする二重価格表示と捉えた場合、原則として期間の延長は認められず、〝新発売記念セール“などセール期間以前に販売実績がない場合はセール終了後2週間以上比較対照価格で販売しなければ不当表示とみなされるリスクが否定できない。 過去の販売実績を比較対照価格とした場合も、“今だけ○○割引”といった、セール終了後には対照価格で販売する旨を強調して、セール期間中の購入を強く促す広告表現を避け、期間延長や繰返し実施する可能性について表示することで、消費者の誤認を防止することが望ましい。

By |2021/07/02|0 Comments

2021年3月18日 開催レポート(法務研究部会)

「アフィリエイト広告のリスク」 <発表者> 笠井北斗氏(一般社団法人日本アフィリエイト協議会代表理事、クロスワーク株式会社社長) ・概要 アフィリエイト広告に関して出稿主である通販事業者にどんなリスクが想定されるか、どうすればリスクを減らし売上と評価を高めていかれるか、という点について最新事情や事例を交えお話いただきました。 はじめに、広告主、ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)、個人ブロガー・ポイントサイトなどアフィリエイトサイト運営者という業界におけるプレイヤーや、それぞれの立ち位置について説明。特にアフィリエイト運営者の中では、アドネットワークやリスティング広告に出稿して集客する手法の「アドアフィリエイト」のトラブルが目立つため、出稿する際には充分な注意が必要としました。 リスクなく売り上げや評判を高めるアフィリエイト広告を運用するには、まずは信頼できるASPを選定。さらに、「適正な成果報酬」「広告素材など掲載のために必要な情報の提供」「商品や使用体験会など体験機会の提供」「違法・悪質サイトを排除し優良サイトと提携」などの必要項目を守ることが重要だと語りました。 また、昨年から今年にかけて相次ぐ行政による措置命令や注意喚起といったアフィリエイト関係者への取り締まりに関して、具体的な事例を挙げて指摘。アフィリエイトサイトが違反した場合に広告主が行政からのペナルティ対象になるケースについて法的な面から解説し、景品表示法、特定商取引法、薬事法など各法律でペナルティとなる可能性を示しました。広告主が処分された実例も挙げ、処分のきっかけは「アドアフィリエイト」が発端であることが多いと指摘し、広告主側にも悪質ネット広告の責任があると判断されると警鐘を鳴らしました。 アフィリエイトに関しては広告主側が「広告原稿の用意」「広告掲載の許可」「報酬支払の決定」を行うことができるため、広告主には「問題のある表示を行わない・行わせない権限がある」ことを強調。ASPなどの選択や運用を間違えると、行政処分や逮捕のリスクがあることに注意すべきと指摘しました。 その一方で、広告主はアフィリエイトの運用次第で売上や評価を大きく伸ばすことが可能であり、2021年はアフィリエイト&ネット広告業界の転換期として重要な年になると説明。問題のある運用を行っていた広告主が続々と退場せざるを得なくなっていて、健全な運用を行っている広告主は売上高が上昇していると締めくくりました。

By |2021/04/30|0 Comments

2021年2月18日 開催レポート(法務研究部会)

「『将来の販売価格を比較対照価格とする二重価格表示に対する執行方針』に関するパブリックコメントの結果及び同執行方針について」 <発表者> 法務研究部会長 高橋善樹弁護士(太樹法律事務所) 2020年12月に実施した第3回法務研究部会では「将来価格を比較対照価格とする二重価格表示の執行方針について」を取り上げましたが、その後、同年12月25日にパブコメの結果概要および執行方針が公表されました。前回の部会で課題としていた通販事業者にとっての「一般的な販売形態」に関してパブコメにより具体例が示され、執行方針の本文についても追記個所が見られました。 これら内容についてフォローすべき点が複数あったことから、第5回法務部会において再びテーマとして取り上げるとともに、特定商取引法改正のパブコメが出された際の意見書作成の準備など、問題意識について共有すべくポイント解説を行いました。 今回公表されたパブコメはかなりボリュームがあり、企業にとっては参考になると思われます。変更点については1つ1つ当たって確認し、レジメに追記として加えました。全体ではたいした変更とは言えないものの、消費者庁がどのような意味で追記したのかを考えてみると役に立ちます。また、追記個所については、消費者庁が施した追記の契機や理由を押えておく必要があると思います。 今回の執行方針では、将来の販売価格を比較対照価格とする二重価格表示の意味について「過去の販売価格が存在しているか否かを問わず」と、景品表示法を適用する場合の考慮事項等を明らかにしています。また、適用する際の考慮事項として、「例えば、一般的な販売場所とはいえない場所のみに商品を陳列する予定であるなど」との解説を加えました。新たに「のみ」が付けられたことは、テレビやネットを通じた「通信販売」という販売形態を念頭に置いている可能性を示唆しています。 従いまして、まずは「将来その価格で販売することがはっきりしている」「期間や期限をあらかじめ明示する」など、基本的なポイントを前もって押えておくことが重要です。これら基本事項をクリアしていない場合は、「合理的かつ確実に実施される販売計画を有していなかった」と強く疑われてしまう可能性があるので注意してください。

By |2021/04/30|0 Comments

2021 2/19 第3回定例部会

「“役に立ちたい人”の気持ちを後押しするソーシャルアクションサービス『May ii(メイアイ)』の現状と今後の可能性」 <発表者> 松尾 佳菜子 氏 大日本印刷株式会社ABセンターコミュニケーション開発本部 域創生事業推進ユニット 事業推進部 ソーシャルサービス開発グループ 去る2月10日に、WEBコミュニケーション研究部会の2020年度第3回定例会が開催されました。 今回のテーマはアプリを軸にしたサービス「“役に立ちたい人”の気持ちを後押しするDNPソーシャルアクションサービス『May ii(メイアイ)』の現状と今後の可能性」。 「May ii」は大日本印刷株式会社(DNP)が開発したアプリです。 移動に困っている人と手助けしたい人をつなげたり、街なかの困ったことを学んだり、日常のちょっとした時間でできる貢献活動を地域市民に推奨、称賛することで行政や事業者に頼り過ぎない地域共生社会を実現できる「市民が主役になるコミュニティプラットフォーム」で、「助け合い行動を促進・可視化」することができます。 2018年度に幾多の実験を重ねて、2019年7月にリリースしました。今回のご講演では、May iiの発起人である松尾氏に、開発の経緯と現状、およびダイレクトマーケティングへの適用を初めとする今後の展開について語っていただきました。 実現したいこと(ビジョン)は、「社会全体の活動総量の増加」、果たすべきミッションは「気軽にMay I help you

By |2021/03/09|0 Comments

2021年1月14日 開催レポート(法務研究部会)

定期購入規制の見直しについて <発表者> 矢野 誠二氏(広告リスク研究所) 昨年、消費者庁では、「特商法、預託法の制度の在り方検討会」が設置され、特商法については、「お試し価格」などと謳って、「初回に限って無料や大幅な割引価格を提示する一方で、定期購入契約であることの表示が分かりにくい。さらには、定期購入契約の解約等に応じない」といった、「詐欺的な定期購入商法」に対する規制が必要との報告が行われました。 検討結果は昨年8月に公開された報告書にまとめられましたが、いわゆる「詐欺的な定期購入商法」を課題に設定した上で、以下のような対応が必要としています。 特商法における「顧客の意に反して通信販売に係る契約の申込みをさせようとする行為」等に関する規制を強化すべき。 「解約・解除を不当に妨害するような行為を禁止するとともに、解約権等の民事ルールを創設する必要がある。 定期購入に係る消費者相談の9割以上を占めるインターネット通販における『意に反して契約の申込みをさせようとする行為』に係るガイドラインの見直しを早期に実施するとともに、法執行を強化する必要がある。 今後、ガイドラインの改定や新たな法規制の導入が進められていくと思われますが、具体的な規制内容に関するパブリックコメントが実施された際には、規制の対象が「詐欺的な定期購入商法」から拡張されて、通常の定期購入契約が過度に制約されることが無いよう、業界として是々非々の対応が求められます。 同時に、総額表示の欠如、解約・返品・最低継続期間などの情報が、伝わりやすく表示されていないなど、現行規制に照らして不十分な面がある媒体も少なくありませんので、速やかに自社媒体の確認を行い、必要な訂正をして今後の規制強化に備えておくことが望まれます。

By |2021/02/26|0 Comments

2021 1/19 第2回定例部会

「子どもの月齢・志向性に応じて最適な知育玩具をレンタルするサブスクリプション型サービス『トイサブ!』の“これまで”と“これから”」 <発表者> 志田 典道 氏 株式会社トラーナ 代表取締役 去る1月19日に、WEBコミュニケーション研究部会の2020年度第2回定例会が開催されました。今回のテーマは「子どもの月齢・志向性に応じて最適な知育玩具をレンタルするサブスクリプション型サービス『トイサブ!』の“これまで”と“これから”」。発表者はトラーナ 代表取締役の志田典道さんです。 志田さんは、2015年3月にトラーナを設立。ご自身の幼少時の体験から生まれた、人間をその属性により十把一絡げにしないという“哲学”に基づき、子どもの月齢や志向性に応じた知育玩具のサブスクリプション・レンタル・サービス「トイサブ!」を提供すると同時に、これを通じて収集した顧客データに基づくオリジナル玩具の開発に乗り出しています。 従来の玩具が、TV番組のキャラクターに象徴されるように、旧態依然とした社会的役割意識に基づき開発されがちな中、同社では前述の哲学に基づき、実ユーザーの視点を取り入れた商品開発を実践。これにより新たな親子の時間を演出し、未来の子供と玩具を取り巻く環境を変革していくことが、志田さんの胸に秘められた想い。こうした熱い想いが、従業員のモチベーションを刺激し、日本サブスクリプションビジネス振興会の2019年度「サブスクリプションビジネス大賞」グランプリの受賞を果たしました。 今回の定例会では、まずは前述の起業の経緯に触れた上で、サービスの概要を紹介。基幹サービスである「トイサブ!」は、①顧客データを元に隔月で玩具を選定・発送、②顧客が玩具を利用した上で評価をフィードバック、③評価情報に基づき次のプランを作成し、発送、次号到着後に利用済みの玩具を返送するというサイクルを繰り返す仕組み。不要な玩具はいつでも返却できるため、家庭内における玩具の保管スペースを削減すると同時に、エコフレンドリーである点も、時代のニーズに叶っていると言えるでしょう。 サービスの概要に続いては、利用状況を紹介。2020年にTVCMを開始したことなどに伴い、ビジネスは好調に推移しており、2020年11月末現在の継続ユーザー数は約7,224人に達しているそうです。これを受けて、同年には「ベビー用ラトル」(赤ちゃんのための握るおもちゃ)や「木琴 小さな太陽」など、ユーザーの声に基づくPB商品の開発も実現。今後もPB商品の開発に注力すると同時に、2025年からはオリジナルのキャラクター開発にも着手するなど、「玩具サブスクリプションで得た顧客・流通・データ基盤を元に産業バリューチェーンを自社に取り込む形で事業を拡大していく」とのことです。 最後に、今回の定例会では、多くの参加者からzoomのチャット機能を使って質問やご意見をいただくと同時に、志田さんには発表の随所に織り交ぜてご回答いただいたことで、とてもインタラクティブな運営が実現しました。緊急事態宣言中にもかかわらず、気持ちよく発表をお引き受けいただいた志田さんはもちろん、質問を通して定例会を盛り上げてくださったご参加の方々にも、心から御礼を申し上げます。 (リポート担当:西村道子)

By |2021/02/05|0 Comments
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